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1923年10月 (関東)大震災写真画報 当時の報道を調べます。

1923年 大正12年10月号

大震災写真画報


今現在、2023年。ちょうど100年前の9月に起こった関東大震災。

常に全国各地に起こる地震は、今も地震対策・津波対策を迫られます。


地震に対して、この100年の間に何が変わって進化したか。考察したいと思います。




表紙は、皇室の貞明皇后が赤十字病院にご慰問される写真です。

前半も、摂政宮(後の昭和天皇)が東京の災害状況をご巡視される記事や宮内省の巡回治療班などが各地を回る写真などがあります。このあたりから皇室が被災地などをその後、視察されたりする流れができたそうです。

当時は、加藤首相が8月末に亡くなられていたので震災前後は、首相不在でありました。

実はこの時、大正天皇は、病気で療養中で事実上、不在。首相も不在。という空白の時に起こった災害でした。なので、災害対策などの政策が遅くなったと思われます。


被災者は、地方へ疎開された人も多く、汽車に乗れない人は、線路を歩いて行きました。

別のコラムで調べている時に、非常時に線路を歩いて会社へ出勤している人が、取材記者に「もっと歩きやすい線路にしてくれ」と言っていたインタビューを思い出しました。確かに災害や何かで通常の道が使えなくなった時用に線路を別の形で使えるようにしておくのもよいですね。


被災者は、日比谷公園・宮城前・上野公園等公園等にバラックを作り、テント生活、子供の託児所・青空教室・路店など作りながら生活を始めました。やはり都市部の公園は必要ですね。たくましいです。


と、しばらくの間は、良かったそうですが、治安の悪化や土地の不当利益、復興作業等の足かせになった部分もありました。


被災した建物は、爆破で解体されました。工兵爆破作業員が凌雲閣(浅草12階)・通信省・大蔵省・松坂屋呉服店など大型の建物を爆破で粉々にして解体作業が進められました。凌雲閣(浅草12階)の爆破解体では、見物人が集まりました。

もう日本では、爆破解体は出来ないと思いますが、当時は震災後でほぼ町は瓦礫や焼け跡だらけだったので出来たのかもしれないですね。


瓦礫や粉じんが散乱する環境での作業や生活では、マスクが必要ですね。コドモのマスク売。

コロナの終息でマスクをする機会は減りましたが、富士山の噴火とか災害の種類はあるので、避難所等の衛生面やプライバシーのところも踏まえて、粉じん用マスクや使い切ってないマスクとかは、防災グッズに追加しといても良いですね。


地味な内容の写真ですが、実は結構重要なこと。

「布団屋が出来た。」

アウトドア&キャンプなどによく行く人は、共感してもらえると思うのですが、何日かキャンプしてから、自宅の布団で寝ると布団の有難みが分かります。ふかふか幸せ。庶民のバラック生活が長くなると、「布団の上で寝たい!」という当時の需要があったからこそ載せられた写真だと感じざるを得ません。

人間、時間3分の1は、寝てますので。


災害後に出るデマ。「朝鮮人が井戸に毒を入れている」というものが広がり、多くの朝鮮人が殺されました。

よく考えると井戸に毒を入れると自分たちも飲む水がない。という事になると思うのですが、混乱時には、やる事も考える事も多く、通常モードでは、内在していても表に出てこない感情や思いが、混乱時に表に出てきて行動になった集団心理。ということでしょうか。

ほかにも、東北や地方の出身の人も訛りがきつくて間違われて殺された人もいました。


米国赤十字救援隊が来てくれていました。

パン焼き機、フィリピンから看護婦団、米国救援隊テントなど。

この約20年後に米国と戦争になります。ある程度良好な関係を築いていると、こういった災害時に助けてもらったり、協力してもらえますが、時代の流れは止められないですね。


100年変わってないとこ

・皇室が被災地など巡視、訪問して現地を元気付けること。

・マスクは、100年たっても必要なタイミングがある。

・布団は、100年たっても必要で進化を続けていること。

・100年の間に1回戦争したけれど米国は、救援隊などで協力してくれる。はず。

・悪意も善意も入り混じった正確じゃない情報が広がること。


100年で変わったこと

・建物の解体作業で、爆破は使わない。

・避難経路に、線路は使われない。

・ほかいろいろありますよね!


地震大国の日本でも最大級クラスの被害があった関東大震災。100年たっても事実・被害・教訓を後世に残し、進化を止めないことが被害を最小限にすることかなと思います。逆に大きく破壊されたことで「破壊と創造」。新しい東京の都市計画を大きく進めることも出来ました。


古雑誌からみた関東大震災でした。











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